

陽気なメキシコから、枯れたラムレーズンのようなナチュラル登場。
テキーラではなくて、なんとなくラム酒よりの雰囲気なんですよねぇ…。
この"H1"という品種、掛け合わせのハイブリット仕様ですから、飲み慣れてない感覚でして…。
さらには、ナチュラル仕立てだし、なかなか複雑なコーヒーなんですよねぇ。
ってことで…。
今までの、メキシコ産コーヒーのイメージはちょっとおいといて、ぜひ味わってほしいアイテムです。
きっと、"ハッとしちゃう驚き"と、"メルヘンチックなひととき"が待っていると思いますから…。
ボクのお奨めローストは、弱めのシティにしました。
"穏やかでしっとりしたフレーバー"と、"スパイシーで爽やかな味わい"がイイ感じです。
メキシコらしさを残しながら、フレッシュでフルーティさが残ってる雰囲気だと思います…。
ナチュラル仕様のエチオピア・モカに似たジンジャーやハーブ系のスパイシーさに、ブルーベリーやプラム、あとはグレープフルーツかなぁ…。
で、しっとり感は、そ~ですねぇ…。
ラム酒仕立てのレーズンとか、感じ方の違いでは燻製のようなスモーキーらしさもあるので、万華鏡みたいな奥行きある立体感がクルクルしてます。
これはほんと、遊び心をもった次世代コーヒーです。
と、ダークでキメたい時のために、強めのフルシティですかねぇ。
赤ワイン樽につけ込んだような、オールドでビンテージ的な、燻製ラム酒のレーズン・コーヒーかも…。
まったりと滑らかに仕上がった、まるで"熟成したコーヒー"みたいな感じでしょうか。
さらに、クリーミーな舌触りは"和栗"のような雰囲気も感じとれます。
Mexico Guadalupe Zaju H1 Natural / メキシコ グアダルーペ・ザフ H1 ナチュラル
【偉大な農園を蘇らせるために】
【グアダルーペ・ザフの歴史】
グアダルーペ・ザフ農園や、チャンフル農園の位置する、グアテマラとの国境パヴェンクルにほど近い森林地域は、古くよりコーヒー生産の名産地として知られ、19世紀末ごろから本格的にコーヒー生産が開始され、中でもソコヌスコ地域は、メキシコの農産業を支える名産地として知られるようになりました。
一方で人里離れたこの地域は、政府を中心とした農業支援が必須なエリアでもあり、特に1980年後半~90年初め、2000年代初頭の相場の暴落はこの地域に暮らす小規模生産農家に、大きな打撃を与え、持続可能な農産業の育成や労働・生活環境の向上が大きなテーマになってきました。
こうした市場の動きは、出稼ぎを中心とする農業離れや労働環境の悪化を呼び、品質の低下によって名産地としての評判も下降したと言います。
グアダルーペ・ザフ農園もそうした農園の1つで、豊かな自然環境を残し、土壌や気候条件に恵まれながらも継続が難しい農園の1つでした。
1945年からドイツ出身のハンスさんと彼の妻であるグアダルーペさんによって営まれてきた農園で、その名は妻グアダルーペと近隣を流れる小川であるザフ川から、グアダプーペ・ザフ農園と名付けられ、彼らが引退すると息子のフアン・ルーチェ氏が農園を継いでいました。
しかし、2000年初頭のコーヒー相場の下落によって2003年に経営が困難となり、エドゥアルド氏が新たなオーナーとなり農園を存続させる事となりました。
フアン氏自身は、その後も農園の責任者として今なお農園の管理に従事し、アドゥアルド氏と二人三脚で農園の再興に情熱を注いでいます。
【エドゥアルド・エステベ氏】
エドゥアルド氏は、150年に亘ってコーヒーやココアなどの輸出業をしてきた会社に生まれ育ち、幼いころからカッピングルームの掃除や事務を手伝いながら育ってきました。
コーヒーの栽培には直接関わった経験はありませんでしたが、自身が扱うコーヒー産業がこのままでは危ないと、2000年の相場暴落を目の当たりにして感じたそうです。
そうした中で、グアダルーペ・ザフ農園のフアン氏と出会い、偉大な農園を再び蘇らせようと着手したのがこのグアダルーペ・ザフ農園です。
その後、エドゥアルド氏は私財を投じ、森林の維持をしながら生産品種の植替えや最新のピニャレンセ社のエコパルパーの導入、シェードツリーを活用した土壌に負荷のかからない農法への挑戦など、多岐に渡って様々な取り組みを行ってきました。
また、より高品質なコーヒーの生産を目指し、専門家を招き入れ生産処理方法や乾燥方法、フレーバーに優れた品種の生産など、品質向上による付加価値を高める挑戦を始めました。
エドゥアルド氏が目指すのは、真の持続可能な農園づくりだと言います。
それは、品質や収穫量による収益の向上だけでなく、この地の豊かな自然環境を守る事であり、周辺に暮らす人々、そのコミュニティの生活基盤を整える事を指しています。
土地に暮らす人々にとって、ここは故郷であり、伝統と文化が息づく土地だと言う事。
コーヒー生産もそうした暮らしの一部だと言う事を忘れずに、持続可能な農園の実現に情熱を傾けます。
【Santuario Project】
付加価値の高い高品質なコーヒー生産を通じて、伝統のある農園の復興に動いたエドゥアルド・エステベ氏。
コーヒー生産の経験がなかった彼は、その生産ノウハウを学ぶべく招いた専門家チームが、当時コロンビア国内に留まらず、ブラジルやコスタリカで高付加価値なコーヒー生産をおこなっていた、コロンビア、サンチュアリオ農園のカミーロ氏でした。
彼は、2010年から世界中の素晴らしいコーヒーをマーケットに供給したいと、メンバーとプロジェクトを始め、コロンビアのインマクラーダを始め、ブラジルのイルマス・ペレイラ農園のNew Flavors Projectなどのアドバイザーを務めていました。
そして、2017年に本格的にSantuario Projectを発足。
グアダルーペ・ザフ農園などメキシコのコーヒーにも注力し、コロンビア、ブラジル、コスタリカ、メキシコの4か国でパートナーたちと、ユニークで最高のコーヒーを作ろうと動きました。
今回の、H1品種も、このProjectを通じて植えた品種で、サルチモールT5296(ティモールハイブリッドとビジャサルチの交配種)と、スーダンルメによる、F1交配品種です。
耐病性や収量が良好で、植え付けから収穫までの期間は他の品種よりも短く、優れた風味特性を持つ品種として、2010年にCICAD、PROMECAFE、CATIEによって、研究・作成された品種です。
中米を中心に近年生産が行われ、セントロアメリカーノ種とも呼ばれています。

【詳細データ】
[国]メキシコ
[エリア]チアパス州パヴェンクル
[農園名]グアダルーペ・ザフ農園
[生産者]エドゥアルド・エステベ
[品種]H1
[標高]1,550m
[生産処理]ナチュラル
[包装/重量]30kgVP
[備考]
Santuario Project Mexico Micro Lot
[カッピングプロファイル]
ブル-ベリ-、プラム、ラベンダ-、
ハ-ブティ-、スパイス、
ブライトアシディティ、
クリ-ミ-マウスフィ-ル
<<<焙煎豆での補足事項>>>
■お奨めロースト:シティ<->
■内容量:ハンドピック、焙煎度合の水分蒸発等により、生豆時のグラム数から10~30%目減りします。
■賞味期限:煎豆で1ヶ月程度です。(挽豆時は、7~10日間)
■飲頃期間:煎豆で2~15日間です。(挽豆時は、2~3日間)
■保存方法:密閉容器等に入れて、冷暗所等お奨めします。
また、高温多湿時は冷蔵、1ケ月後は冷凍がお奨めです。
|
<<<生の豆での補足事項>>>
■状態:焙煎をしていない、生豆のままの状態です。
■加工:ハンドピックは行っておりませんので、小石や木片、コンクリート等が混入している場合があります。
■保存方法:高温多湿を避けた、冷暗所等でお願いします。
また、梅雨期や猛暑日等は低温冷蔵等をお奨めします。
■備考:生豆卸業を兼ねております。
※生豆卸業:2.4キロ以上ほしいっ!!
|
 |
 |
こちらの商品は、化粧箱ギフトのラッピング加工が可能です!
■内容量/生豆時300グラム入り(煎豆時240~270グラム)です。
■仕様/珈琲豆専用のアルミパック(バルブつき)にお入れして、化粧箱にてラッピングします。
■加工料金/別途300円です。
■ご注文方法/ご注文時に「300gギフト」をお選びくださいねぇ!!!
|